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ダルメシアン

 日本でハナを散歩させていると、すれ違いざまに「ダルメシアンだ!」と話す声が聞こえる。子供たちは「あ、101匹わんちゃん!」とよく声をかけてくれる。あまり頻繁に見かけない犬種だからというのもあるだろうけど、それより人目を引くその模様に思わず目がいってしまうのかもしれない。白に黒のブチなんだから、遠くからでも本当に目立つ。
 よく「猟犬ですか?」と聞かれるけれど、ダルメシアンはその祖先に猟犬をもつものの、猟のための犬ではない。そもそもは消防車(当時は消防馬車)と一緒に走る犬だったらしい。今はピーポーピーポーとサイレンを鳴らしながら走っていてそれと分かるけれど、当時はダルメシアンが消防馬車のサイレン代わりだったのだそうだ。馬車が四つ角の手前に来ると、馬より先にダルメシアンを走らせて、四つ角で待たせておく。すると遠くからでも、その派手な模様で「あ、消防馬車が来るんだ」と分かり、猛スピードで走ってくる消防馬車との衝突事故が防げたとか。遠目にも目立つ模様と、短距離なら全速力の馬よりも早いその脚力が買われたんだろう。
 でも、実はダルメシアンって白黒のモノトーンだけではなく、白に茶色のブチもいるのだ。私も今まで写真でしか見たことなかったんだけど、今日初めて、町中を散歩する茶系ダルメシアンを発見! いつもハナで強い白黒のコントラストを見慣れているため、茶色のブチブチはなんとも優しげに見える。セピア色の写真みたいで、なんだかオシャレな雰囲気も感じられたりする。
 今日は娘が(またもや)マリナのところにお泊まりなので、夕方、夫と息子とハナと散歩に出た。ドイツに来てから「ダルメシアン!」と驚いたように声をかけてくる人は減ったけれど、今日は二人の女の子が話しかけてきた。ダルメシアンが大好きなんだそうだ。何度も何度もなぜてもらってハナは大喜び。その子たちはロシアから来たという。夫が「しめた!」とばかりに独学で学んだロシア語で話しかけた。「ロシア語を話せるの?」とか「私の名前は・・・」とかくらいなんだけど、その子たちが目を丸くして驚いた様子が、何とも言えず可愛らしい。近所に住んでいるので、また会おうねと約束して別れた。
by jukali_k | 2005-08-06 23:58


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